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【過去ログ(13) from goo】['11]吉田拓郎につき思うところありて…(3月17日・木)

(14)

拓郎は、随分前から「(自分の)古い音源はいらない」
「昔の『吉田拓郎』はいらない」的な発言をしてはばからない。

だから、かつて自分が所属したレコード会社に残された音源が
再編集されてベスト盤として売り出される度に、
ファンに対して「俺は捨てたものだ。買うな」的な事を
平然と言い放ってきた。

そのベスト盤がある程度売れれば、下世話な話ながら、
印税もいくばくか入るであろうに、
拓郎はそうした金銭的なものは端っから問題にしていないから、
そのような発言に及ぶのだろう。

それは、彼自身の過去の音楽的な側面の否定のみならず、
人的な部分まで及んだという。
端的に言えば、彼を支え続けた旧知のスタッフ全員と決別、
つまり全て「切る」という事まで拓郎はやってのけたらしい。

僕は、正直そのような拓郎がつい数年前までは
理解出来なかったし、むしろ反感さえ覚えていた。
「過去の『吉田拓郎』があるから、今の『吉田拓郎』も
あるんだろう?」と、僕は考えていた。

拓郎の言いたい事は、僕も頭では理解していた。
冒頭に書いた拓郎の言葉の真意が、「『吉田拓郎』は、
過去のヒット曲を歌って延々と食いつなぐ事はしない」
という一種の美学に裏打ちされている事も、僕は知っていた。
僕は、それを理屈では分かっていたのだ。

実際、拓郎は「懐かしのフォークソング」的なテレビ番組等には、
一切出演しない。
拓郎がそういう番組に出ない事は、僕は番組を見なくても分かっていた。
「昔のヒット曲で生き延びる事を良しとしない」拓郎だから
出演依頼を受ける筈はないのだから。
その姿勢は、現在まで終始一貫して不変である。

しかし、そうであっても僕の感情的な部分が
拓郎の「その理屈」を許さなかった。

加えて数年前からは、そうした一連の発言に加えて
「俺は弾き語りはもうやらない。もうああいうのはいい。
やりたくない」とまで言い出した。

コアな拓郎ファンは、その拓郎の弾き語りを
もの凄く熱望しているのである。

そう、拓郎はファンの望むものも十分知っていて、
そうであってもあえて「弾き語りはやらない」
なんて言う食えない奴なのだ。

そんな拓郎を感情的な部分ではどうにも分からなかったが、
最近の僕は、分かるような気もしてきたのだ。

拓郎のそうした頑なさ、良く言えばひたむきさは、
実は、今に始まった事じゃない。
拓郎が、ガ~っと売り出した頃、
メディアは一時期彼を「出る杭は打つ」で滅多打ちにした。
当時の拓郎は、「既成概念をぶち壊す」若者だったのだから。

有名な話だから簡単に記すが、当時拓郎は、自作曲で大ヒットを飛ばし、
テレビには出ない、出るなら3曲ないし20分枠をくれと言う、
テレビを否定してワンマンコンサートで自分を売る、
天下のNHK(当時)の審査も拒否、シングルのみならずアルバムが大ヒット、
日本初の単独コンサートツアーを行う…等々、
当時の中高年世代の大人から見れば、鼻持ちならない生意気な若者代表が、
吉田拓郎だったのだ。

そうしたいわば「拓郎の原点」に戻ってみると、結局、今も拓郎は、
「拓郎のまま」であり続けようとしているんだな、
という事に僕は気づいたのだ。

「拓郎のままであり続けようとしている」のだから、
今の拓郎は、多分に彼自身の「意図」「作為」もあるだろうが、
昔出来上がってしまった「吉田拓郎の概念」、
即ちその吉田拓郎という「既成概念」を彼自身が認めたくない、
認めてはいけない、と考えて、現在のような発言につながっていると、
僕は推察するのである。

つまり自らが作った「吉田拓郎という既成概念」を壊す為に、
「あらゆる過去の吉田拓郎のイメージを捨てる」事に
拓郎は専心していると、僕は考えた。
そう考えると、僕の感情的な部分でも、彼の気持ちが
分かるような気がしてきた。

「拓郎、それってかなり辛いし、苦しいよね。
それをしたら、古いファンさえ離れて行くのに。
よくやるよ、お前…」って、僕は彼に言いたい。

そんな彼の新しいアルバムを、売れようが
売れまいが、僕は買い続け、聴き続けるからね
…って、そう拓郎に言ってあげたい。

ありがとう、拓郎…。
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